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失業保険の自己都合退職ガイド2026 給付制限1か月・いつから・金額・条件・必要書類など

転職ノウハウ

自己都合で会社を辞めると、失業保険(雇用保険の基本手当)は「2カ月待たないともらえない」。そう覚えている人は多いのですが、この常識は2025年4月に変わりました。いまの原則は給付制限1か月です。さらに、一定の教育訓練を受ければ給付制限そのものがなくなる仕組みも始まっています。

退職を決めたあと、「いつから」「いくら」「何日分」もらえるのかが分からないままだと、次の仕事探しの計画も立てにくいでしょう。ここでは、自己都合退職で失業保険を受け取るまでの流れを、厚生労働省の公表資料をもとに整理しました。

  • 2025年4月改正で変わった給付制限のルールと例外
  • 自己都合退職で失業保険をもらうための条件
  • 2026年8月改定後の基本手当日額の上限・下限と金額の目安
  • 申請から初回振込までのスケジュールと必要書類
  • 再就職手当を含めた「早く就職したほうが得か」の考え方
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自己都合退職の失業保険はいつから?給付制限1か月の新ルール

自己都合退職の場合、失業保険はハローワークで求職の申込みをしてから待期7日間+給付制限1か月が過ぎた後の分から支給されます。改正前は給付制限が原則2か月だったため、受給開始がおよそ1か月早くなりました。

改正前と改正後の比較

項目 2025年3月31日までの離職 2025年4月1日以降の離職
待期期間 7日間 7日間(変更なし)
給付制限(原則) 2か月 1か月
5年以内に3回以上の自己都合離職 3か月 3か月(変更なし)
教育訓練による制限解除 なし あり(条件を満たせば給付制限なし)

注意したいのは、「5年間で3回以上」の自己都合退職に当たる人です。短い期間で転職を繰り返していると、給付制限は3か月のままになります。

教育訓練を受けると給付制限がなくなる

2025年4月からは、離職日前1年以内または離職後に、雇用の安定・就職の促進につながる教育訓練(教育訓練給付の対象講座や公共職業訓練など)を自分で受けていた場合、給付制限が解除される仕組みです。解除されると、待期7日間が終わった翌日から支給対象になります。

在職中に資格講座を受講しておくと、退職後の収入の空白を短くできるということです。対象講座の探し方はリスキリング講座おすすめ2026でまとめています。

給付制限がかからない「特定理由離職者」

自己都合でも、次のような正当な理由がある場合は「特定理由離職者」として給付制限がかかりません。

  • 病気やけが、体力の低下で働き続けるのが難しくなった
  • 家族の介護や看護が必要になった
  • 配偶者の転勤などで通勤が困難になった
  • 有期契約の更新を希望したのに更新されなかった

該当するかどうかは、離職票の記載内容と本人の申し立てをもとにハローワークが判断します。診断書など事情を示す書類があれば持参しましょう。

自己都合退職で失業保険をもらう条件と給付日数

自己都合退職の失業保険の受給額を電卓で計算するイメージ
Photo by craveiro_ pics on Pexels

失業保険は「会社を辞めた人全員」がもらえるわけではありません。自己都合退職の場合、次の2つを満たす必要があります。

受給の2条件

  1. 離職日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上ある:賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上、または労働時間が80時間以上ある月を1か月と数えます。
  2. 働く意思と能力があり、求職活動をしている:病気療養中や、すぐに働くつもりがない期間は「失業」と認められません。

転職先を短期間で辞めた場合は、前の会社の被保険者期間を通算できることがあります。ただし、前職の離職後に一度でも基本手当を受け取っていると、その期間はリセットされます。

所定給付日数(自己都合・一般の離職者)

被保険者であった期間 給付日数(全年齢共通)
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

会社都合退職(特定受給資格者)と違い、自己都合では年齢による日数の上乗せがありません。45歳で勤続15年でも120日、という点は覚えておきたいところです。

失業保険はいくらもらえる?2026年8月改定後の金額

失業保険の給付制限1か月と受給開始日をカレンダーで確認するイメージ
Photo by Matheus Bertelli on Pexels

1日あたりの支給額を「基本手当日額」と呼びます。退職前6か月の賃金(賞与は除く)を180で割った「賃金日額」に、50〜80%(60〜64歳は45〜80%)の給付率をかけて計算します。賃金が低い人ほど給付率が高くなる仕組みです。

基本手当日額の上限・下限(2026年8月1日以降)

離職時の年齢 上限額(改定前) 上限額(改定後)
30歳未満 7,255円 7,450円
30歳以上45歳未満 8,055円 8,270円
45歳以上60歳未満 8,870円 9,110円
60歳以上65歳未満 7,623円 7,830円
下限額(全年齢) 2,411円 2,562円

上限・下限は毎月勤労統計の平均給与額にあわせて毎年8月1日に見直されます。2026年8月の改定では、全年齢で200円前後引き上げられました。

月給別の受給額の目安

たとえば40歳・月給30万円(残業代込み・賞与なし)の人が自己都合で退職したケースを考えます。賃金日額は30万円×6か月÷180=約1万円。給付率はおよそ62%となり、基本手当日額は6,200円前後です。

月給(額面) 基本手当日額の目安 90日分の総額目安
20万円 約5,000円 約45万円
30万円 約6,200円 約56万円
40万円 約6,700円 約60万円

いずれも概算で、実際の金額は離職票の賃金額とハローワークの計算で決まります。月給が上がっても給付額は比例して増えないため、高収入の人ほど「手取りに対する割合」は小さくなる点に注意が必要です。

申請から初回振込までの流れと必要書類

ハローワークに提出する失業保険の申請書類に記入する手元
Photo by Kampus Production on Pexels

失業保険の手続きは、住所地を管轄するハローワークで行います。実際に手続きを進めてみると、いちばん読みにくいのは離職票が届くまでの日数でしょう。自己都合退職の場合、退職日から初回の振込まではおおむね2か月弱が目安です。

退職から受給までのスケジュール例

時期の目安 やること
退職日 会社に離職票の発行を依頼(退職前に伝えておくとスムーズ)
退職後10日前後 離職票が自宅に届く
離職票到着後すぐ ハローワークで求職の申込みと受給資格の決定
申込み日から7日間 待期期間(この間はアルバイトも避ける)
申込みの1〜3週間後 雇用保険説明会に参加
待期満了後1か月 給付制限期間
その後の認定日 4週間ごとに失業の認定を受け、約1週間後に口座へ振込

ハローワークに持っていくもの

  • 雇用保険被保険者離職票(1と2)
  • マイナンバーカード(ない場合は通知カード+運転免許証など本人確認書類)
  • 写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm。マイナンバーカードを提示すれば省略できる場合あり)
  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

受給できる期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。申込みが遅れると、給付日数が残っていても期限切れで受け取れなくなることがあります。退職後はあまり日を空けずに手続きしましょう。

見落としやすい注意点

  • 求職活動の実績が必要:認定日ごとに、応募やハローワークでの職業相談などの実績を原則2回以上求められます(初回など一部は回数が異なります)。
  • アルバイトは申告が必須:待期中の就労は待期期間が延びる原因になります。給付期間中の就労も、申告しないと不正受給になり、受給額の最大3倍の返還を求められることがあります。
  • 健康保険・年金の切り替えも同時に:退職後14日以内の手続きが基本です。詳しくは退職後の健康保険・年金手続き2026完全ガイドで解説しています。

早く再就職すると損?再就職手当の仕組み

「失業保険を全部もらってから就職したほうが得」と考える人もいますが、早く決まった場合に支給される再就職手当を見落としがちです。

就職時の支給残日数 再就職手当の額
所定給付日数の3分の2以上 残日数×基本手当日額×70%
所定給付日数の3分の1以上 残日数×基本手当日額×60%

なお、再就職手当の計算に使う基本手当日額には別途上限があります。自己都合で給付制限がある人は、待期満了後1か月以内の就職だとハローワークか許可を受けた職業紹介事業者の紹介による就職であることが条件になります。転職エージェント経由の内定が対象になるかは、事前にハローワークで確認しておくと安心です。

2025年4月からは、再就職後に賃金が下がった人向けの「就業促進定着手当」の上限が、支給残日数の40%相当から20%相当に引き下げられました。年収ダウンを補う効果が以前より小さくなった点は押さえておきましょう。

受給期間中の転職活動では、求人の幅を広げるために転職エージェントを併用する人も増えています。仕組みや無料で使える理由は転職エージェントとは?仕組み・無料の理由で確認できます。

よくある質問

Q1. 自己都合退職の失業保険は、退職後どれくらいで振り込まれますか?

離職票の到着やハローワークでの申込みのタイミングにもよりますが、退職日から2か月弱が目安です。給付制限が1か月に短縮されたことで、改正前より約1か月早くなりました。

Q2. 給付制限期間中にアルバイトをしてもよいですか?

給付制限期間中のアルバイトは可能ですが、ハローワークへの申告が必要です。週20時間以上など雇用保険に加入する働き方になると「就職」とみなされ、受給資格に影響します。待期7日間の就労は避けてください。

Q3. 退職理由が「一身上の都合」でも会社都合になることはありますか?

長時間の残業、賃金の未払い、ハラスメントなどが理由の場合、証拠をそろえればハローワークの判断で特定受給資格者と認められることがあります。タイムカードの写しや給与明細を保管しておきましょう。

Q4. 失業保険をもらうと、次の転職で不利になりますか?

応募先の企業に受給の有無が伝わることはなく、選考に影響することは通常ありません。ただし離職期間が長くなると面接で理由を聞かれやすいため、学習や資格取得など空白期間の過ごし方を説明できるようにしておくと安心です。

Q5. 退職後すぐに働く予定がない場合はどうすればよいですか?

病気や出産、介護などですぐに働けない場合は、受給期間の延長を申請できます。最大で本来の1年に3年を加えた4年まで延ばせるので、働けるようになってから受給を始められる仕組みです。

Q6. 教育訓練による給付制限の解除は、どんな講座でも対象になりますか?

対象は教育訓練給付の指定講座や公共職業訓練など、国が定めた訓練に限られます。趣味の講座や対象外のスクールは該当しないため、受講前に厚生労働省の検索システムやハローワークで確認してください。

失業保険を上手に使って次の仕事へつなげるために

2025年4月の改正で、自己都合退職でも給付制限は1か月になり、教育訓練を受ければ待期明けから受給できるようになりました。受給条件は「2年間で被保険者期間12か月以上」、給付日数は勤続年数に応じて90〜150日、日額の上限は2026年8月から最大9,110円です。

退職を考え始めたら、まず離職票の発行を会社に伝え、退職後はできるだけ早くハローワークで申込みを済ませてください。あわせて転職サービスに登録しておけば、受給期間を「準備期間」として使いながら、再就職手当も視野に入れた計画が立てられるはずです。




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