5月に急増する「辞めたい」の正体はリアリティショック
GW明けの5月下旬、「もう会社に行きたくない」と感じる社会人が急増します。厚生労働省の調査によると、新卒社員の約3割が入社1年以内に離職しており、そのピークは5〜6月に集中しているとのこと。
心理学ではこの現象をリアリティショックと呼びます。入社前のイメージと実際の職場環境にギャップが生じ、強いストレスや失望を感じる状態です。新卒だけでなく、異動や昇進を経験した中堅社員にも起きることがあります。衝動的に退職届を出す前に、まず自分の状況を冷静に分析してみましょう。
辞めるべきか残るべきか|5つの判断基準
リアリティショックを感じたからといって、即座に転職するのが正解とは限りません。以下の5つの基準で「一時的なストレスか構造的な問題か」を見極めてください。
| 判断基準 | 残る方がよいケース | 転職を検討すべきケース |
|---|---|---|
| 1. 原因の特定 | 漠然とした不安や慣れの問題 | 具体的な制度・体制の欠陥 |
| 2. 改善の余地 | 上司への相談や異動で解決しうる | 会社の方針レベルで変わらない |
| 3. 在籍期間 | 入社3ヶ月未満(判断が早すぎる) | 1年以上続いている不満 |
| 4. 心身の状態 | 休日にリフレッシュできている | 睡眠障害・食欲不振・涙が止まらない |
| 5. 市場価値 | 現職でしか得られない経験がある | 今のスキルで転職先の見込みがある |
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心身に症状が出ている場合は、転職より先に医療機関やEAP(従業員支援プログラム)への相談を優先してください。守秘義務があるため、会社に知られることはありません。
「3ヶ月ルール」を意識する
マイナビの調査では、入社3ヶ月以内に辞めたいと思ったものの、6ヶ月後には解消されたという回答が約38%に達しています。一方で、パワハラ・違法残業・給与未払いなど明確な労働法違反がある場合は、期間にかかわらず退職の検討をおすすめします。
転職を決めたら最初にやるべき5ステップ

ステップ1:転職軸を3つに絞る
「今の会社を辞めたい」という動機だけでは、次の職場でも同じ不満を繰り返すリスクがあります。リアリティショックの原因を分析したうえで、次の会社に求める条件を3つに絞りましょう。
- 仕事内容:業務の裁量、企画業務の割合、技術的チャレンジの有無
- 働き方:リモートワーク可否、残業時間の実態、フレックス制度
- 待遇:年収レンジ、昇給制度の透明性、福利厚生
ステップ2:転職エージェントに2〜3社登録する
在職中の転職活動は時間的制約が大きいため、転職エージェントの活用が効率的です。求人紹介だけでなく、職務経歴書の添削・面接対策・年収交渉まで無料でサポートしてもらえます。
| エージェント名 | タイプ | 求人数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| リクルートエージェント | 総合型 | 約60万件 | 業界最大手・全職種対応 |
| doda | 総合型 | 約24万件 | スカウト機能充実・IT系に強い |
| マイナビエージェント | 総合型 | 約8万件 | 20代・第二新卒のサポートに定評 |
| JACリクルートメント | ハイクラス | 約4.5万件 | 年収600万円以上・外資系向け |
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大手総合型1社(リクルートエージェント or doda)+特化型1社の組み合わせがおすすめ。複数登録しておくと、紹介される求人の幅が広がるでしょう。
ステップ3:短期離職の経歴書対策
在職期間が1年未満の場合、面接で退職理由を必ず聞かれます。ネガティブな退職理由をポジティブな転職動機に変換しておくことが重要です。
- ❌「仕事がつまらなかった」→ ✅「より専門性を高められる環境を求めて」
- ❌「人間関係が合わなかった」→ ✅「チームで成果を出す働き方を重視したい」
- ❌「残業が多すぎた」→ ✅「効率的な働き方で成果にコミットする環境を希望」
ステップ4:面接の頻出質問3つに備える
- 「なぜ短期間で退職を決めたのか」→ 自己分析の深さと前向きな動機を提示
- 「次の会社では同じことは起きないと考える理由は」→ 企業研究の具体性で説得
- 「当社のどこに魅力を感じたか」→ 転職軸との一致点を3つ挙げる
ステップ5:退職手続きのスケジュール
民法上は退職届提出から2週間で退職可能ですが、就業規則で1ヶ月前と定められている会社がほとんど。引き継ぎ期間を含め1〜1.5ヶ月前に上司へ伝えるのが望ましいでしょう。退職意思を伝えるタイミングは「金曜日の午後」がおすすめ。上司が週末に冷静に考える時間を持てるためです。
2026年の第二新卒市場は売り手優位

2026年5月時点の有効求人倍率は1.18倍(厚生労働省発表)で、正規職員の求人は29ヶ月連続で増加中。dodaの調査では15分野中9分野が求人増加の見通しとなっています。
特に第二新卒(社会人経験1〜3年)の採用ニーズは高く、マイナビ転職調査で約76%の企業が積極採用意向を示しているとのこと。早期に自分のキャリアを見直す行動力を、ポジティブに評価する企業も増えています。
2026年の注目成長分野
- 生成AI関連:AIプランナー・AI活用推進の求人が前年比約2.5倍に拡大
- DX推進:製造業を中心にデジタル人材の需要が高水準で推移
- SaaS営業:カスタマーサクセスやインサイドセールスの求人が豊富
- 医療・介護:人手不足が深刻で未経験歓迎の求人が多数
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よくある質問

Q. 入社してすぐ辞めると経歴に傷がつきますか?
1回の短期離職であれば、面接で理由を明確に説明できれば大きなマイナスにはなりません。ただし2回以上連続すると定着性を疑われるため、次の転職先は慎重に選ぶことが重要でしょう。
Q. 在職中と退職後、どちらで転職活動すべきですか?
基本的には在職中がおすすめ。収入が途絶えない分、精神的な余裕があり、焦りから妥協した転職をするリスクを減らせます。転職エージェントを活用すれば、平日夜や土曜の面接調整も対応してもらえるでしょう。
Q. 5月に辞めたいと思うのは甘えですか?
甘えではありません。リアリティショックは心理学的に実証された現象で、多くの人が経験するもの。大切なのは衝動的に行動せず、一時的な適応ストレスか構造的な問題かを冷静に分析することです。
Q. 転職エージェントは本当に無料ですか?
求職者側は完全無料。エージェントの報酬は採用企業から支払われる紹介手数料(年収の30〜35%が相場)で賄われています。途中でサービスをやめても費用は一切発生しません。
Q. 上司に引き止められたらどうすればよいですか?
引き止めは約7割の退職者が経験するもの。対処法は「退職意思が固いことを最初に明確に伝える」ことに尽きます。「相談ではなく報告」というスタンスで、退職希望日と引き継ぎスケジュールを書面で用意しておくとスムーズでしょう。
Q. ボーナス前に辞めるのは損ですか?
多くの企業で「支給日在籍要件」があり、ボーナス支給日に在籍していれば受け取れます。退職届はボーナス支給日の翌日〜1週間後に提出するのが金銭面で最も有利。6月賞与の場合、6月中旬〜下旬に退職届を出し7月末退職とするスケジュールが一般的です。
Q. 空白期間が長いと不利になりますか?
3ヶ月を超えると面接で理由を聞かれるケースが増える傾向にあります。在職中の転職活動を心がけ、やむを得ず退職する場合は資格取得やスキルアップに充てた旨を説明できるとよいでしょう。
ボーナス後の6月が転職活動のベストタイミング

5月にリアリティショックを感じている方にとって、6月のボーナス受給後が転職活動を本格化させる最適なタイミング。ボーナスを受け取りつつ、7〜8月の求人増加期に合わせて活動を進められます。
まずは転職エージェントの無料カウンセリングで現在の市場価値を確認してみてください。リクルートエージェントやdodaは、キャリア相談だけの利用も歓迎しており、すぐに転職する必要はありません。リアリティショックは「キャリアを見つめ直すチャンス」でもあるのです。
