「今年の夏ボーナス、業界平均と比べて自分はどうなのか」。毎年6月になると気になるこの疑問に、2026年の最新データで答えます。東証プライム上場企業の加重平均は104万6,931円と史上初めて100万円を突破。一方、中小企業との格差は約61万円に拡大しています。
- 製造業・非製造業それぞれの業界別ボーナスランキングを金額で比較できます
- 鹿島建設270万円をはじめとする企業トップ10の顔ぶれがわかります
- 年代別・企業規模別の格差データから、転職すべきかの判断材料を得られます
2026年夏ボーナス全体の支給状況
日本経済新聞社が東証プライム上場151社を対象にまとめた2026年夏季賞与調査(中間集計)によると、加重平均は前年比4.07%増の104万6,931円に達しました。5年連続の増加で、2021年の79万3,000円から約32%も上昇しています。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した予測では、民間企業全体(事業所規模5人以上)の平均支給額は43万6,140円にとどまりました。前年比2.3%増とプラス圏ではあるものの、上場大企業との差は約61万円。この格差を目の当たりにして、転職を検討する人が増えるのも無理はないでしょう。
| 区分 | 平均支給額 | 前年比 |
|---|---|---|
| 東証プライム上場(加重平均) | 104万6,931円 | +4.07% |
| 民間企業全体(5人以上) | 43万6,140円 | +2.3% |
| 国家公務員(予測) | 74万6,100円 | +5.6% |
| 正社員予想額(マイナビ調査) | 55万2,000円 | — |
マイナビキャリアリサーチLabが正社員1万8,464人を対象に実施した調査も興味深い結果を示しています。予想支給額の平均は55.2万円、理想額は80.2万円で、ギャップは25万円。実際に「賞与の少なさで転職を考えた」と回答した人は42.9%に上り、そのうち58.2%が転職に至ったそうです。
製造業の業界別ボーナスランキング
製造業全体の平均は105万7,567円(前年比3.32%増)。半導体関連やEV関連の好況が支給額に直結していることが、各業界のデータを並べると鮮明に浮かび上がってきます。
| 順位 | 業界 | 平均支給額 | 前年比 | 好調要因 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 非鉄・金属製品 | 約116万円 | +10.7% | 半導体関連素材の需要拡大 |
| 2位 | 自動車 | 約112万円 | +2.8% | EV・ハイブリッド車の好調 |
| 3位 | ゴム | 約109万円 | +6.38% | 自動車部品・タイヤの需要増 |
| 4位 | 電機 | 約108万円 | +3.5% | AI・データセンター投資 |
| 5位 | 化学 | 約101万円 | +2.1% | 機能性素材の回復 |
非鉄・金属製品の10.7%増は全製造業で最高の伸び率でした。住友電気工業やフジクラなど電線メーカーが大幅引き上げに踏み切った背景には、半導体製造装置向けの精密部品需要があります。ちなみに自動車業界はEVシフトの恩恵で112万円に達しており、部品サプライヤーにも波及効果が広がっている模様です。
非製造業の業界別ボーナスランキング

非製造業全体は102万2,598円で前年比5.96%増。伸び率では製造業を上回る結果となりました。牽引役は建設業界の突出した好調さにあります。
| 順位 | 業界 | 平均支給額 | 前年比 | 好調要因 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 建設 | 約135万円 | +10.98% | 大型再開発・万博関連 |
| 2位 | 不動産 | 約118万円 | +5.2% | 都心オフィス・物流施設 |
| 3位 | 情報通信 | 約105万円 | +4.8% | DX需要・クラウド投資 |
| 4位 | 金融・保険 | 約98万円 | +3.9% | 運用益・保険料収入増 |
| 5位 | 運輸 | 約82万円 | +3.1% | インバウンド回復・物流需要 |
建設業の10.98%増は全業種最高。大阪・関西万博関連工事に加え、東京都心の虎ノ門・八重洲・品川エリアの大型再開発が重なっています。現場では人手不足も深刻で、施工管理技士の求人倍率は7倍を超えるとも言われているほどです。こうした需給逼迫がボーナス引き上げの原動力となっているようです。
企業別ボーナス支給額トップ10
個別企業で見ると、業界の好不況がボーナスにダイレクトに反映されている構図がはっきりわかります。
| 順位 | 企業名 | 業界 | 支給額(万円) |
|---|---|---|---|
| 1位 | 鹿島建設 | 建設 | 270 |
| 2位 | 大林組 | 建設 | 約230 |
| 3位 | ディスコ | 精密機器 | 約220 |
| 4位 | 東京エレクトロン | 電機 | 約210 |
| 5位 | キーエンス | 電機 | 約200 |
| 6位 | 三井不動産 | 不動産 | 約195 |
| 7位 | 三菱商事 | 商社 | 約190 |
| 8位 | トヨタ自動車 | 自動車 | 約185 |
| 9位 | ソニーグループ | 電機 | 約180 |
| 10位 | 清水建設 | 建設 | 約175 |
建設業が上位10社中3社を占めるのが2026年の特徴です。鹿島建設の270万円は圧倒的で、同社の2026年3月期連結純利益が過去最高を更新したことが背景にあります。半導体銘柄ではディスコと東京エレクトロンがランクイン。AI関連のチップ需要が業績を押し上げ、賞与に還元された形でしょう。実際に転職サイトでこれらの企業を検索してみると、中途採用枠が前年から増えていることに気づかされます。
年代別・企業規模別のボーナス格差
マイナビキャリアリサーチLabの調査(正社員1万8,464人対象)から、年代ごとの「理想と現実」も明らかになっています。
年代別の予想支給額と理想額のギャップ
| 年代 | 予想支給額 | 理想額 | ギャップ |
|---|---|---|---|
| 20代 | 約35万円 | 約60万円 | 25万円 |
| 30代 | 約52万円 | 約78万円 | 26万円 |
| 40代 | 約65万円 | 約92万円 | 27万円 |
| 50代 | 約68万円 | 約95万円 | 27万円 |
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どの年代でもギャップが25万円を超えているのが印象的です。30代はキャリアの伸びしろと家計負担増が重なる時期で、転職による年収アップ効果が最も大きくなりやすいと言われています。厚生労働省の雇用動向調査では、30代の転職者のうち年収が上がった人の割合は約40%に達しました。
企業規模別の格差は約2.4倍
従業員1,000人以上の大企業と100人未満の中小企業のボーナス差は約2.4倍に上ります。大企業平均が約90万円に対し、中小企業は約38万円。基本給の差だけでなく、業績連動型賞与の導入率の違いも大きな要因となっているようです。
仮にボーナスが年2回合計で100万円増えれば、それだけで年収は100万円アップする計算になります。中小企業から大企業への転職を視野に入れている方にとって、ボーナス格差は見逃せないポイントでしょう。
ボーナス水準を転職判断に活かすための具体的アクション

リクルートエージェントの年収診断で市場価値を把握する
「自分のスキルと経験なら、どの業界でいくらもらえるのか」を客観的に知るには、転職エージェントの年収診断が近道です。リクルートエージェントは過去の転職事例データベースをもとに、同業種・同職種の年収レンジを無料で提示してくれます。転職するかどうか決めていない段階でも気軽に活用できるのが魅力でしょう。
ビズリーチのスカウトで外部評価を確認する
職務経歴書をビズリーチに登録しておくと、企業やヘッドハンターから直接スカウトが届きます。提示される年収帯が現職のボーナス込み年収を上回るかどうかが、シンプルかつ強力な判断基準になるはずです。年収750万円以上の求人が全体の約3分の1を占めており、ハイクラス層との相性は抜群。
dodaの年収査定ツールで数値化する
dodaが提供する年収査定ツールは、経歴を入力するだけで「適正年収」を算出してくれます。ボーナス込みの年収で現職と比較すれば、「残るべきか動くべきか」の判断が数字で裏付けられるでしょう。転職サイトとエージェント機能が一体となっている点も使い勝手の良さにつながっています。
よくある質問

Q. 2026年夏ボーナスの全体平均はいくらですか
東証プライム上場企業(151社)の加重平均は104万6,931円で、史上初めて100万円を超えました。民間企業全体(事業所規模5人以上)では43万6,140円となっており、企業規模による差が顕著に表れています。
Q. ボーナスが最も高い業界はどこでしょうか
伸び率では建設業が前年比10.98%増で全業種トップ。企業単体では鹿島建設の270万円が最高額となっています。大型再開発と万博関連の工事需要が重なった結果です。
Q. 公務員のボーナスはいくらですか
国家公務員の2026年夏ボーナスは平均74万6,100円と予測されています。前年比5.6%増で、管理職を除く一般行政職員の平均値です。地方公務員は自治体ごとに異なりますが、おおむね同水準かやや低めの傾向にあります。
Q. ボーナスの少なさで転職を考える人はどれくらいいますか
マイナビの調査によると、正社員の42.9%が賞与不満で転職を検討した経験があると回答しています。さらにそのうち58.2%が実際に転職に踏み切っており、きっかけとなった時点の賞与額は平均29.5万円でした。
Q. 中小企業でもボーナスは増加傾向にありますか
民間企業全体で前年比2.3%増とプラス圏ではあるものの、大企業(4.07%増)に比べると増加幅は半分程度です。業績次第でボーナス自体が不支給になるケースもあり、安定性では大企業に分がある状況が続いています。
Q. 新卒1年目でも夏ボーナスはもらえますか
4月入社の新卒は夏ボーナスの査定期間(前年10月~当年3月)に在籍していないため、寸志として5万~10万円程度を受け取るのが一般的です。フル支給は入社2年目の夏以降となる企業がほとんどでしょう。
Q. ボーナスの手取り額はいくらになりますか
ボーナスからは社会保険料(約15%)と所得税が控除されます。年収や扶養家族数によって異なりますが、額面の75~80%程度が手取りの目安。額面100万円なら手取り約75万~80万円という計算になります。
ボーナスデータをキャリア戦略の起点に

2026年夏ボーナスは上場大企業で初の100万円超え。鹿島建設270万円を筆頭に、建設・半導体・自動車の好況が数字に表れた形となりました。ただし大企業と中小企業の格差は約2.4倍に拡大しており、同じ職種でも所属する企業の規模や業界で手にする金額は大きく違います。
業界別のランキングを「自分の現在地」と照らし合わせてみてください。同業界・同職種の水準を大幅に下回っているなら、まずは転職エージェントの年収診断で市場価値を確認するところから始めてみることをおすすめします。動くにせよ残るにせよ、外の選択肢を知っておくことはキャリア戦略の大きな武器になるはずです。

